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50〜60歳代の男性に圧倒的に多いがん |
| 手術が基本。早期がんは内視鏡でも治療できる |
| 放射線化学療法が進行がんでも効果をあげている |
◆食道のはたらき
食道は、口から入った食べ物を胃に送るとおり道で、
長さ約25cm、太さ約2〜3cm、厚さ約4mmの臓器です。
◆特徴 と 原因
食道は、咽頭(のど)につながる「頚部食道(けいぶしょくどう)」、
胃につながる「腹部食道」、その間の「胸部食道」に分けられます。
日本では胸部食道にできるがんが、最も多くなっています。
日本での食道がんの発症率は、がん全体の中で10番目で、
それほど多いがんではありません。
年代別で見ると50歳代から急速に増え始め、
60歳代に発症のピークを迎えます。
男女比は10対1くらいで、男性が圧倒的に多くなっています。
発症の危険因子として、「アルコール、喫煙、熱い飲食物を好む」などが
あげられています。
とくにアルコールとたばこの両方をたしなむ人は、
食道がんにかかる危険性が高くなります。
50歳以上で、飲酒や喫煙の習慣がある人は、自覚症状に
気をつけるほか、定期的な検診を受けることが大切です。
食道の内壁は粘膜で覆われています。
食べ物が通りやすいように、粘液をここから分泌しています。
食道がんでは、この粘膜の表面にある
扁平上皮細胞(へんぺいじょうひさいぼう)から発生する
扁平上皮がんが約95%を占めています。
粘膜の表面にできたがんが、だんだんおおきくなると、
食道の壁をつくる
筋層とよばれる部分に入り込んでいきます。
さらにがんがおおきくなると、壁をつき破り、食道の周りにある
気管や気管支、胸部大動脈、肺、心臓などの重要な臓器に
広がっていきます。
食道がんには扁平上皮がんのほかに、腺上皮(せんじょうひ)から発生する
腺がんもあります。
これは、胃がんや大腸がんと同じタイプのがんで、欧米では食道がんの
半数以上を占めています。
腺がんでは、胃液が逆流することで起こる「逆流性食道炎」が
大きな原因となっていると考えられています。
◆症状
食道がんはごく初期には、ほとんど症状はありません。
自覚症状として最初に現れるのは「のどの違和感」です。
例えて言うと、食べ物を飲み込んだときに、食道の奥にちくちく痛みを
感じたり、熱いものを飲み込んだときにしみるような感じがします。
がんが大きくなってくると、食道がふさがれて狭くなるために、食べ物が
のどにつかえるようになります。
最初は、大きな食べ物を飲み込んだときに、のどのつかえを感じますが、
小さなものを食べても、だんだんとつかえてくるようになります。
さらにがんが大きくなると、食道が完全にふさがれて、食べ物はもちろん、
飲み物やだ液さえも飲み込めなくなります。
こうなると食事ができないため体重が減ったり、がんで肺や背中などが
圧迫されて、胸や背中に痛みを感じるようになります。
がんが肺や気管支に広がったときには、せきやたんが出ます。
食道のそばにある、声を調整する神経が がんに侵されると、
声がかすれることもあります。
◆検査
食道がんと診断されたあと、がん相棒が食道内にとどまっているか、それとも体の他の部分まで拡がっているかを調べる目的で諸検査を行います。
| 内視鏡検査 |
内視鏡を用いて食道の壁面に変化がないか観察する検査で、見た目だけではわからない場合は食道にルゴール液を散布し、がん細胞との判断をつけるルゴール染色法があります。 |
| 超音波内視鏡検査 |
内視鏡の先端に、超音波の発信装置をつけ、食道の内側から食道の内側から食道壁に超音波をあてて調べる方法です。
この方法により食道壁のどの程度の深さまでがんが入り込んでいるかがわかります。 |
| CT検査 |
食道および、その周囲を輪切り状に画像化することで、周囲のリンパ節などへの転移があるかないかを調べることができます。がんの進行度を調べる重要な検査です。 |
| 食道造影検査 |
バリウムを飲んで、食道を通過する様子をエックス線で撮影します。 |
◆治療
食道がんの治療は主に、内視鏡による治療・手術方法、放射線科学療法などがあります。どの治療法を選択するかは、基本としてはがんの病期が基準になります。
【病期と主な治療法】
| 病期 |
主な治療法 |
| 0期 |
がんが粘膜にとどまっており、リンパ節や胸膜、腹膜、他の臓器への
転移がない |
内視鏡
粘膜切除法 |
| T期 |
がんが粘膜にとどまっているが、近くのリンパ節に転移がある。
あるいは粘膜下層まで広がっているがリンパ節や胸膜、ほかの臓器への転移はない。 |
手術療法
あるいは
放射線
化学療法 |
| U期 |
がんが食道壁の外にわずかにでている、あるいは食道のごく近くのリンパ節にのみ転移していて、ほかの臓器や胸膜、腹膜に転移がない。 |
| V期 |
がんが食道壁の外から明らかに出ている、あるいは食道壁にそった
リンパ節に転移があり、ほかの早期や胸膜、腹膜に転移がない。 |
| W期 |
がんが食道周囲の臓器に及んでいる、がんから遠く離れたリンパ節に転移がある、あるいは他の臓器や胸膜、腹膜に転移がある |
射線化学療法
放射線療法
化学療法 |
※内視鏡治療・・・内視鏡で病巣を観察しながらがんを含めて粘膜を切除する方法局所麻酔ででき、治療は1時間ほどで終わる。入院期間も2日〜3日と短いのが特徴で身体的な負担が少なくてよい治療法。
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