片膝のみに生じる関節炎は肺がんの早期サインの可能性があるという論文が発表された。これはイタリアPrato病院の研究チームによるもので、Annals of the Rheumatic Diseases誌に発表された。
研究チームは、同病院に通院した膝関節炎の患者の診察記録を6年以上に渡って解析し、片膝のみに関節炎を生じた患者296人のうち5人(1.7%)が早期肺がんの最初の症状として膝関節炎を生じていたことを見出した。
この5人の患者は、皆、中年の男性で、長期間の喫煙歴があった。この5人では、手術により肺がんの切除に成功し、平均41カ月の経過観察期間中、全員が良好な健康状態を示しているという。また、膝関節炎は、肺がんの摘出術後に消失したという。
今回の結果は一つの医療施設で小規模に行われたものであり、この結果から膝関節炎が肺がんの早期サインと考えるのは時期尚早だろう。ただし、肺がんの早期症状として膝関節炎が生じるというデータは今回が世界で初めてのものであり、今後、より詳細は研究が進展すれば、我々の日々の健康管理に有益な情報となりそうだ。
(小板橋 律子)日経BP社 がんナビ 2007年9月25日 |