◆がんとは
「がん」とは、正常な細胞が変異を起してがん細胞に変わり、
細胞増殖(分裂して増える)のコントロールが全く効かなくなって、
勝手に増え続けてしまう病気です。
細胞のがん化は、遺伝子に異常が生じることで起きます。
そのため【遺伝子の病気】といわれますが、親から子へ受け継がれる
遺伝性の病気とは違います。
◆遺伝子とは
私たち人間の体は、ほぼ60兆個もの細胞から成り立っています。
各細胞の核の中には、体をつくと情報がかかれた『DNA(デオキシリボ核酸)』があります。
1つの核に入っているDNAを伸ばすと、約1mもなります。
このDNAに書かれた、情報の1つ1つを『遺伝子』といいます。
かつて遺伝子は10万個くらいあるといわれていましたが、
遺伝子解析が進んだ現在では、3万〜4万個程度だと言われいています。
各遺伝子は、それぞれ特定のたんぱく質をつくり、そのたんぱく質がきちんと働くことで私たちの体の健康が維持されています。
◆がん遺伝子とがん抑制遺伝子
数多い遺伝子のなかに、細胞のがん化を進めるアクセル役のような「がん遺伝子」と、がん化を止めるブレーキ役の「がん抑制遺伝子」があります。
もし車のアクセルに異常が起こり、踏みっぱなしの状態になると、車は暴走します。また、ブレーキが利かなくても、やはり暴走します。
これと同じように、がん抑制遺伝子に異常が生じると、正常な情報
が伝えられず、増殖のコントロールができなくなります。
これが、がん化です。
現在、がん遺伝子とがん抑制遺伝子は、100〜200種くらいわかっています。
◆突然変異で遺伝子が傷つく
遺伝子の異常は、「突然変異」で起きます。
DNAは、「アデニン、グアニン、チミン、シトシン」という4つの塩基とよばれるものが並んだ構造をしており、この配列のしかたが、特定のたんぱく質をつくる
情報になっています。
そのため突然変異により、たった1つでも塩基の並び方が変わると、
正常な情報ではなくなり、がん化につながります。
突然変異には、その他、遺伝子全体が失われたり、遺伝子が以上に増えたり、
染色体の一部が別の染色体の一部と入れ替わる、などの異変があります。
これらの突然変異も、がん化に結びつきます。
ただ、遺伝子の突然変異自体は日常よく起こることであり、
それを治す働きを本来私達の体はもっています。 |