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がんの語源

がんは古くから存在していた病気です。一説によると、エジプトや
南米ペルーで発掘されたミイラからもがんが発見されたといいます。

ところで「がん(cancer)」という言葉はどこから派生したのでしょうか。

「この言葉は、紀元前5世紀の古代ギリシャの時代に生まれたとされます。

当時の医聖ヒポクラテスの著述集『ヒポクラテス全集』に
次のような部分があります。

”ある婦人の胸にカルチノーマ(carti-noma=がん)ができ、
乳首から血液様の液体が出た。

”…あるときは大きく、あるときは小さくなった。
化膿はしなかったが、次第に固くなった”

ヒポクラテスがカルチノーマと表現したのは、
病変部分がギリシャ語の
カルキノス(カニ)に似ていたからです。

婦人の乳房の一部が、まるでカニの甲羅のようにゴツゴツと
固く腫れ上がり、その周辺に広がる血管がカニの脚のように
見えたからです。

彼は後世の為に箴言(いましめの言葉)を残していますが、
そのなかに”薬で治らない病気はメスで治す。


メスで治らないものは火で治す火で治らないものは
不治である”と延べ、さらにカルチノーマは”外科の禁忌であり、
治療しない方がよい”とさえ言っています。

いずれにしてもギリシャ語のカルキノスが語源となって、
「がん」が生まれ、これを英語で
cancerというようになったのです。

一方、漢字の「癌」はどこから生まれたのでしょう。
「この文字は、中国の南宋時代(12世紀)の医書に
登場していますが、

明時代(17世紀)の医書

   『合類医学入門』に”潰れて深く陥り、岩となる如きを癌という。
   癌の多くは乳脇に生ずる”とあります。

がんは洋の東西を問わず、”ゴツゴツした固い腫れもの”という
意味から生まれています。
そして、その発端は、いずれも”乳がん”から始まっているのです。

日本でも、華岡青洲が世界で初めて麻酔薬”通仙散”を
用いて行った手術も、乳癌の患者さんでした。

そして青洲、がんを「岩」あるいは「ー」「巖」という文字を
用いて表記しています。

これらも”硬い岩、大きな岩”という意味です。


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