東京女子医大病院の脳神経外科は、年間の脳腫瘍手術数が約320例で全国トップ。
脳腫瘍の手術で重要なのは、画像診断で確認された腫瘍を残らずきれいに摘出すること。
そして、それを言語や運動などの神経を傷つけずに行うことだ。
同科では手術中に患者と会話をして言語機能を確認しながら行う「覚醒下手術」や、
手術中のMRI画像と摘出部位画像を重ね合わせて正確な摘出を行う「術中MRI」などの
新技術を用いて、5年生存率を飛躍的に向上させている。
「脳腫瘍の覚醒下手術は、てんかんの手術を応用したものです。特殊な麻酔薬を使います。
日本では95年に私が最初に始めました。術中MRIは98年から取り組んでいます。
2000年からは、世界で初めて2つの新技術をドッキングした治療を始めました」と
堀智勝教授。
これは脳腫瘍の中でも難治の神経膠腫(グリオーマ)で治療効果を上げている。
「最近の50例のグリオーマを検討したところ、画像診断で確認された腫瘍の摘出率は
平均95%に向上しています。一般的には70〜80%です。とくにグレード3で著しい
治療効果を上げて、5年生存率は従来の20%台から70%近くへと飛躍的な向上が
期待できます」(堀教授) |