国立がんセンター中央病院の内視鏡部は、早期胃がんに対する内視鏡治療数が
年間約450例で全国トップを誇る。
内視鏡治療とは胃カメラを介して行う治療。がんの根元にワイヤをかけ高周波電流を
流して焼き切る内視鏡的粘膜切除術(EMR)と、ITナイフ(高周波針状ナイフの先端に
セラミック製のチップを付けたもの)などを用いてがんをまくり上げるように切除する
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)がある。
同病院では96年に胃壁を傷つけないように工夫したITナイフを開発し、2000年から
ESDを本格的に始めた。
「現在、内視鏡治療の99%はESDです。EMRは最大径2センチまでのがんが対象で、
がんを焼き切るため、大変大事な病理判定を不正確にすることがあります。しかし、
ESDの対象は最大径2センチ以上のがんと広く、しかもがんの組織を傷つけないように
切除する方法なので、病理判定が正確にできるという利点があります」(斉藤大三部長)
ESDは通常、全身麻酔で行われるが、患者が検査室のベッドに寝ている時間は
30分〜3時間、平均60〜70分だ。開腹手術より体への負担ははるかに少なく、
入院も4〜7日間ですむ。 |