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●このがんに強い病院ベスト10●
 
白血病 
  2006年4月5日 ゲンダイネット掲載


骨髄や脾臓など造血器のがんともいうべき白血病は、
高齢化とともに増加している。頻度は低いが、発症す
ると命にかかわることが多いだけに怖い。
白血病に強いと定評のある病院を紹介しよう。
●都立駒込病院(東京都)
都立駒込病院血液内科は、白血病などの難治性血液疾患に対する造血幹細胞移植総数が
800例を超える。これは全国屈指の移植数だ。
移植はドナー(提供者)の造血幹細胞をどこから採取するかで3種類に分かれる。
骨盤から採取する骨髄移植、新生児のへその緒から取り出す臍帯血(さいたいけつ)移植、
腕の静脈から採取する末梢血移植の3つだ。このほかに、保存していた自分の造血幹細胞を
移植する自家移植もある。
「当科は日本で行えるすべての移植法について豊富な経験を持っています。その経験を
もとに患者さんに最適な移植法を選択して、最良の医療の提供を目指しています」と
坂巻壽部長。
造血幹細胞移植は患者さんがよい状態(寛解期)のときに行えば、70%ほどの長期生存が
得られるという。しかし、白血病患者すべてに移植を行った方がよいわけではない。
「白血病のタイプによっては、化学療法と移植の成績が同じぐらいのものもあります。
移植が本当に必要なのかどうかを正確に見分けることが重要です」(坂巻部長)

●国立がんセンター中央病院(東京都)
国立がんセンター中央病院の造血幹細胞移植グループは、日本で最も早くからミニ移植に取り組み、昨年度までに白血病やリンパ腫などを中心に300例以上の実績を持つ。通常の骨髄移植などでは、移植前に大量の抗がん剤や放射線を用いてがん細胞を消滅させる。しかし、これに伴う臓器への障害もあり、移植は55歳ぐらいまでの患者に限られている。
「ミニ移植とは、抗がん剤の投与量を減らして副作用を軽くし、70歳くらいまでの高齢者や、若くても心臓などに障害のある患者にも移植ができるようにした治療法です」と田野崎隆二医長。
 治療の考え方も、従来の移植とは少し違うようだ。抗がん剤でがん細胞を総攻撃するという考え方ではなく、むしろ造血幹細胞の移植と同時に、患者の体内に入るリンパ球などの免疫細胞を利用して治療する方法である。
「ただし、ドナーのリンパ球は患者さんの正常組織を攻撃して重い合併症も引き起こすため、とくに体力の衰えた方の移植には細心の注意が必要です」(田野崎医長)

●兵庫医科大学病院(兵庫県)

兵庫医科大学病院血液内科は、白血病などに対する造血幹細胞移植を約25年間で
450例以上実施という全国有数の実績を持つ。
「とくに難治の白血病治療に対して、HLA(白血球の型)半合致血縁骨髄移植などの
新しい移植法を開発し、積極的な治療を行っています」と小川啓恭教授。
通常の骨髄移植では、HLAが一致した血縁のドナーを用いて治療を行う。
しかし、血縁にHLA一致ドナーが見つけられないことも多い。そこで、HLAが
半分しか一致していない血縁ドナーからの移植を可能にしたのが、
HLA半合致血縁骨髄移植である。
「HLA半合致血縁骨髄移植は、抗腫瘍効果が高く、病気が進行した状態(非寛解期)の
患者さんでは、従来のHLA一致移植よりも、むしろ良好な成績が得られる可能性が
あります」(小川教授)

 また、高齢者(50〜60歳)や臓器障害を持っている人には、移植前処置を緩和した
ミニ移植も行っている。HLA半合致血縁移植とミニ移植を併用した「HLA半合致ミニ移植」は
先進的な移植法として注目されている。現在、厚生労働省の班研究(小寺班)として、
多施設共同で、その有用性を確認する臨床試験を行っている。

■病院名・診療科・医師名・電話・治療方針・特徴
 
●東京都立駒込病院  血液内科 坂巻壽部長(電話)03・3823・2101(東京都)
 造血幹細胞移植総数800例で全国屈指。うち、非血縁者のドナーによる骨髄移植240例。
 豊富な移植経験をもとに最適な治療法を選択

●国立がんセンター中央病院 造血幹細胞移植グループ
  薬物療法部・高上洋一部長 内科・田野崎隆二医長(電話)03・3542・2511(東京都)
 日本で最も早くからミニ移植に取り組む。白血病を中心に300例以上の実績を持つ。
 臍帯血移植も数多い

●慶応義塾大学病院 血液内科 岡本真一郎診療部長(電話)03・3353・1211(東京都)
 患者さんにやさしいチーム・包括医療を重視。年間50〜60例の造血幹細胞移植を行う。
 すべての移植に対応できる設備と経験を持つ

●虎の門病院 血液科 谷口修一部長(電話)03・3588・1111(東京都)
 間の移植数約150例で全国トップクラス。50〜70歳代でも受けられる臍帯血ミニ移植法を
 開発し、治療法の確立と普及を目指す

●神奈川県立がんセンター 血液科 丸田壱郎部長(電話)045・391・5761(神奈川県)
 根治を目指した造血幹細胞移植を行う。1985年以来移植数350例。無菌病室20床。
 化学療法と移植医療を病態に応じて実施

●名古屋第一赤十字病院 造血細胞移植センター 小寺良尚センター長
 (電話)052・481・5111(愛知県)
 骨髄移植のパイオニア。移植総数1000例超え年間移植数約70例で全国屈指。
 綿密な医療計画と最新治療法で患者さんの社会復帰に努力

●京都大学病院 血液・腫瘍内科 石川隆之講師(電話)075・751・3111(京都府)
 放射線部、検査部など中央診療部門との密な連携で治療効果と安全性を確保。
 化学療法と移植を有機的に組み合わせた治療を行う

●大阪府立成人病センター 血液・化学療法科 平岡諦部長
 (電話)06・6972・1181(大阪府)
 化学療法で治しにくい白血病229例に対し、早い時期の移植(非血縁、臍帯血を含む)で
 5年生存率70%以上を得ている

●兵庫医科大学病院 血液内科 小川啓恭教授(電話)0798・45・6886医局(兵庫県)
 難治性の白血病にHLA(白血球の型)が半分しか一致していない血縁ドナーからの移植、
 臍帯血移植などを積極的に行う

●九州大学病院 第一内科 血液グループ 原田実根教授
 (電話)092・641・1151(福岡県)
  初診時に遺伝子解析を含む検討を行い、化学療法、自己造血幹細胞移植、
 同種造血幹細胞移植を選択し、最適な治療を行っている



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